クロスバイクをシングルスピード化!シンプルな走りで80kmも楽々完走

ピストバイクとは無縁だった私が、シングルスピードというシンプルな世界に興味を持った。調べていくうちに、その無駄を削ぎ落とした考え方に惹かれたのだ。以前の クロスバイクの軽量化10kg台→8kg台 の流れもあり、挑戦する価値は十分にあると感じた。

最初に結論を書くと、クロスバイクのシングルスピード化は「古いクロスバイクを軽く、静かに、シンプルに乗りたい人」にはかなり相性がいい。一方で、激坂を楽に登りたい人や、細かくケイデンスを合わせたい人には向かない。

この記事でわかること

  • クロスバイクをシングルスピード化するのに必要なパーツ
  • 実際に選んだギア比とチェーンライン調整の考え方
  • 80km、110km、山手線一周57kmを走って感じたメリット
  • 既存のクロスバイクをベースにカスタムするのが向いている人

先に結論だけ知りたい人向け

  • 最小構成は4点 : チェーンリング、シングルスピード変換キット、1/8チェーン、チェーンテンショナー
  • まず試しやすいギア比 : 私はフロント38T × リア17Tから始めた
  • 実走の印象 : 変速の手間が消え、車体が軽くなり、街乗りから長距離までかなり快適
  • 注意点 : エンド幅、チェーンライン、チェーン幅の相性確認は必須

今回使った主なパーツ

パーツ用途記事内リンク
チェーンリング 38T 104BCD Mutte MTB レース バイク シングルフロントをシングル化38T化で巡航しやすくなった
シングルスピード変換キットリアを単速化コグとスペーサーでチェーンライン調整
シマノ チェーン(内装ハブ&シングルスピード) CN-NX10 1/8 114L1/8チェーン化コグとの相性が良かった
チェーンテンショナー シングルスピードチェーン張り調整ディレイラー撤去時に必要

上の4点が揃えば、まずは「変速付きクロスバイクをシングルスピード化して走る」ところまでは持っていける。以下で実際の交換内容と、使ってみて分かった注意点を書いていく。

シングルスピード化の手順

私が行った作業は以下の通り。

  • フロントギアをシングルギアへ交換
  • リアのカセットスプロケットを外し、スペーサーとコグを取り付ける
  • リアディレイラーを外し、チェーンテンショナーを装着
  • シフトレバーを取り外し、ブレーキレバーのみの構成に
  • チェーンを1/8へ変更

各パーツの交換方法については、サイクルベースあさひのサイトやYouTube動画が非常に参考になった。

ここでは全体の流れを説明し、細かな交換手順は省略する。

フロントギアをシングルギアへ交換

以前の軽量化時にフロントシングル化は済ませていたが、今回は36Tから38Tへ変更。3枚歯が1枚歯になるだけでなく、冗長なチェーンガイドも取り払ったのでかなりの軽量化になっている。

街乗りと平地巡航のバランスを考えるなら、38Tはかなり扱いやすかった。今のクランクが104BCDなら候補に入れやすい。

フロントギア 104BCD 38T 71g

リアのカセットスプロケットを外し、スペーサーとコグを取り付ける

10年間交換せず使い続けた9Sカセットスプロケット(342g)とついにお別れ。

シングルスピードでは、リアのギアを「コグ」と呼ぶ。コグとスペーサーを取り付けることで、シングルスピード仕様に変えられる。フロントとリアのギア比を考慮し、17Tを選択。

フロント38T × リア17T → ギア比 2.235

変換キットは「コグ単体」ではなく、スペーサーが複数入ったものを選ぶ方が失敗しにくい。チェーンラインを追い込む余地があるからだ。

9Sスプロケット 342g コグ 44g スペーサー 25g

チェーンを1/8へ変更

コグの歯が分厚いため、9Sチェーンではフィットしない。シングルスピードで一般的な 1/8幅のチェーン へ交換。

ここは見落としやすいが、変換キット側の歯厚に合わせてチェーン幅を決めるのが重要。相性が合わないと異音や脱落の原因になる。

リアディレイラーを外し、チェーンテンショナーを装着

ディレイラーを外した後、 チェーンテンショナー を取り付けることで、チェーンの張りを適切に保つ。

旧ディレイラー290g チェーンテンショナー

ディレイラー:290g → チェーンテンショナー:64g

この変更により、重量も大幅に軽減。

水平エンドではないクロスバイクをベースにするなら、チェーンテンショナーはほぼ必須。ここを省くより、最初から入れた方が調整が早い。

チェーンラインをまっすぐにするコツ

チェーンラインをまっすぐに調整するには、スペーサーを入れ替えながらコグの位置を微調整することが重要だ。目視でチェーンの一直線を確認しつつ、クランクを回転させて異音が出ないポイントを探る。また、チェーンテンショナーのプーリーは横方向に移動できるため、適切な位置に調整するとよりスムーズな駆動が得られる。

長距離ライドも快適

シングルスピード化したクロスバイクで、多摩湖まで 80kmライド を実施。

80kmを走破してみて思ったのは、 「そもそも多段ギアは本当に必要なのか?」 ということ。ギア操作の手間がない分、頭を使わずに済み、精神的にも疲れにくい。

また、次のような基本要素もかなり大事。

  • 交通量の少ない時間帯を選ぶ
  • 走りやすいルートを選定
  • 車体の軽量化
  • 余計な荷物を持たない
  • 追い風や気温の影響

これらの要素が組み合わさり、ギアを変えなくても快適に走ることができた。

クロスバイクのシングルスピード化をすすめる理由

もし、

  • 使い古したクロスバイクを持っている
  • シングルスピードに興味がある
  • 固定ギアにはこだわらない

のであれば、ぜひシングルスピード化を試してほしい。

新しいピストバイクを買うよりも、今のクロスバイクをカスタムする方が費用対効果が高い。さらに、 パーツ交換の経験が積める ため、自転車の構造理解が深まり、今後のバイク選びにも役立つ。

また、 アップグレードしたパーツは次の自転車にも流用可能だ 。サドルやハンドル、ペダルなどは特に長く使える。安価なバイクを買っても、結局パーツのグレードアップが必要になることを考えれば、 今ある自転車を突き詰める方が賢明 かもしれない。

自転車のカスタムを通じて、自分のスタイルを見つける。その過程が、シングルスピード化の 最大の魅力 なのかもしれない。

シングルスピードはなぜ疲れにくいのか?体感の理由を探る

「シングルスピードの方が長距離を走っても疲れない気がする。」
これは最近、自分の TREK FX 7.4をシングルスピード化してから感じていることだ。
スプロケットでギアを変えながら走っていた頃よりも、同じ距離を走った時の疲労感が少ない気がするのはなぜなのか? あくまでも仮説だが、その理由を考えてみた。

ギアチェンジのストレスがない

スプロケット付きの自転車に乗っていた頃は、速度や坂道に合わせて頻繁にギアを変えていた。
でも、これが意外と脳と体に負担をかけていたのかもしれない。

シングルスピードでは変速の必要がない。
決まったギア比のまま、状況に応じてペダルの回転数や体の使い方を調整するだけ。
これが意外とラクで、走ることに集中できる。

体重を使って漕ぐ機会が増える

シングルスピードでは、どうしても スタートや坂道で立ち漕ぎ(ダンシング) をすることが増える。
これが意外と疲れにくさの理由になっていると思う。

立ち漕ぎでは、ペダルに 脚の筋力+体重 を乗せることで進む。
つまり、筋力だけに頼らず、体全体を使っているわけだ。

スプロケット付きの自転車では、軽いギアを使って「回して登る」ことができる。
でも、これは 脚の筋力だけに依存する ので、長時間走ると脚に疲労が蓄積しやすい。
一方でシングルスピードは、立ち漕ぎで体全体を使う分、脚の負担が分散されるため、結果的に疲れにくくなるのではないか?

リズムが一定で無駄なエネルギーを使わない

シングルスピードはギア比が固定されているため、
「スピードを上げるためにギアを変える」「坂で軽いギアに落とす」 ということができない。

結果として、自然と 無理のない一定のペース で走ることになる。
このリズムが安定していることが、長距離での疲労を抑えてくれるのかもしれない。

ペダリングのリズムが一定だと、 余計な力を使わず、巡航時のエネルギー消費が最適化される
結果として、長時間走っても疲れにくいと感じるのではないかと思う。

駆動効率が高い

シングルスピードのもう一つの特徴は、 チェーンラインがまっすぐ であること。
変速機がないため、チェーンが無駄に斜めになることがなく、駆動抵抗が少ない。

つまり、ペダルを踏んだ力がよりダイレクトにホイールへ伝わるため、
同じ力をかけても効率的に進むことができる。

これも、「シングルスピードの方が疲れない」と感じる要因の一つかもしれない。


結論:シングルスピードは「効率的な走り方」が身につく

シングルスピードは「楽な自転車」ではないとよく思われがちだが、実際に乗ってみて私にとっては「楽な自転車」だった。
使い続けることで 効率の良い走り方が自然と身につく 感覚があって、「楽しい」自転車でもある。

  • 体重を活かしてペダリングできる
  • 余計な変速のストレスがない
  • ペースが一定で、エネルギーの無駄遣いをしない
  • 駆動抵抗が少ない

これらが合わさることで、 「結果的に疲れにくい」 と感じているのだと思う。

もし、「シングルスピードは大変そう…」と思っている人がいたら、
一度試してみると意外な発見があるかもしれない。

シングルスピードは、筋力だけでなく 体重を活用する ことで長距離でも疲れにくい。
また、変速がないことで ペース管理が上手くなり、結果的に無駄な疲れが減る

これからもこのスタイルで走りながら、さらなる発見を楽しんでいきたい。

シングルスピードで東京から小田原まで110kmの長距離ライド

小田原まで110kmのロングライドに挑戦しました! シングルスピードで100km超えは初めてでしたが、無事完走できました。 80kmあたりからさすがに疲れが出てきましたが、全体としてとても楽しめたライドです。

これまでリア9段×フロント3段の変速付きバイクで100km超えは何度も経験してきましたが、シングルスピードでの100km超えは今回が初めてです。 クロスバイクをシングルスピード化

正直なところ、シングルスピードの方が楽に感じます。坂道は確かに大変ですが、ギアチェンジの煩わしさがなく、軽量な分ほかのことに集中できるのが理由かもしれません。

動画にサイクリングの様子をおさめたのでぜひご覧ください!

東京駅を出発

東京駅と自転車

朝6時30分に東京駅をスタート。気温はかなり低かったが、ペダルを回しているうちにすぐに体が温まってきた。シングルスピード特有のリズムに乗りながら、白山通り、第一京浜を経由して鎌倉へ。

鎌倉 由比ヶ浜でひと休み

鎌倉由比ヶ浜

鎌倉に到着し、由比ヶ浜で昼食の休憩をとる。海岸には観光客やサーファーが多く、リラックスした雰囲気が漂っていた。30分ほど休憩し、ストレッチを行なって肩のこりをほぐす。

湘南の海沿いを快走

国道134号を使って小田原へ向かう。海沿いの景色を楽しみながらのライドは最高だった。信号が少なく、スムーズに進めるのが魅力。しかし、江ノ島を越えて平塚あたりからは交通量が増え、車のプレッシャーを感じる場面も。シングルスピードのギア比2.23では速度的な限界を感じ、次回はもう少し高めのギア比も試したいと思った。

大磯海岸 大磯海岸

小田原城に到着

14:30に小田原城へ到着。道中の疲れを感じつつも、達成感に満たされる。城の周りでは梅の花が咲き、春の訪れを感じた。

小田原城と自転車 梅の花

小田原での締めくくり

ゴール後は、吉野家で夕食。カロリーを補給しながら、今回のライドを振り返る。走行中に感じた課題や次の挑戦に向けたアイデアが次々と浮かんでくる。

小田原到着後、吉野家にて夕食

輪行で帰宅

帰りはモンベルの輪行バッグを使って電車で帰宅。横置きだけでなく縦置きも可能なことを発見。

モンベル輪行バッグ横置き モンベル輪行バッグ縦置き

ライドの記録

項目
距離109.48 km
獲得標高379 m
移動時間5:54:07
経過時間8:19:55
平均速度18.6 km/h
最高速度44.0 km/h

ライドスコア

今後の挑戦

今回のライドを通して、シングルスピードの魅力と課題を改めて感じた。特に、長距離を走る上でのギア比の調整や、ペース配分の重要性が分かった。

次回の目標として、以下のライドに挑戦したい。

  • 銚子まで行ってみたい (東京湾を越えての長距離ライド)
  • 箱根の山を超えたい (ヒルクライムの挑戦)
  • シングルスピードの可能性をさらに探求 (ギア比の調整、装備の最適化)

今回の経験を活かし、さらなるライドを計画していきたい。

シングルスピードで山手線一周!57km

2025年3月2日、東京マラソン開催日。東京都北区飛鳥山公園を起点に、山手線を一周してみた。
各駅を通過した合計距離が約57キロメートル、東京のコアはとても小さい。

使用した自転車は、クロスバイクを改造してシングルスピード化したも。 重量はなんと7.6kg。
ハンドルを低くしてコラムをカット、 BB(ボトムブラケット) を交換。さらに前輪を カーボンホイール に変更し、 パナレーサーのTPUチューブアジリストのクリンチャータイヤ へ変更したことで実現した(本当は後輪もカーボン化したかったが、ハブ軸の長さが合わず断念した)。

ギア比は フロント38T × リア15T(ギア比2.53)
ちなみに、この日は3月2日。 東京マラソンが開催される日 だった。

スタート ~ 東京マラソンとの遭遇

午前9時過ぎ、飛鳥山公園を出発。いつもの本郷通りを通り、まずは田端駅へ向かう。

田端駅

田端駅を過ぎると、すぐに西日暮里駅に到着した。
山手線の駅間の短さを、自転車で走るとより実感できる。

西日暮里駅

続いて日暮里駅。

日暮里駅

ラブホテル街が立ち並ぶ鶯谷駅。

鶯谷駅

上野へ向かう途中、 勾配10%ほどの坂 があったが、難なくクリア。
改めて感じたのは、自転車の圧倒的な軽さ。おそらく前輪をカーボンホイールにした影響が大きいのだろう。
坂道でもスイスイ進む感覚 がある。

上野駅

上野公園の人混みを抜け、御徒町へ到着。

御徒町駅

そして、すぐにいつもの秋葉原。

秋葉原駅

秋葉原から中央通りへ向かうと、 東京マラソンのコース と衝突した。
東京に住んで20年近くになるが、 東京マラソンを見るのは今回が初めて
ランナーの多さだけでなく、観客の多さにも圧倒される。

東京マラソン

その後、神田・東京駅方面へ向かおうとしたが、東京マラソンのルートと完全に重なっており横断不可。
小一時間ほど都内を右往左往し、 東京マラソンの公式情報 を確認。
すると、自転車が横断できるポイントがいくつか設定されていた。

東京マラソン横断ポイント

そのうちの一つである ⑩日本橋駅(都営地下鉄)付近 へ向かうことに。

地下道付近にはスタッフが多く、 なんと自転車を持ち運んでくれるという
なるほど、普通の自転車は20kg近くあるため、持ち運ぶのは一苦労だ。
私のような軽量化されたクロスバイクを持っている人は、あまりいないのかもしれない。

再スタート ~ 品川・五反田・目黒へ

横断後、神田〜東京〜有楽町を過ぎ、新橋駅へ到着。

新橋駅

浜松町へ着いた後、すぐさま竹芝桟橋へ向かう。途中のファミリーマートで昼食を購入し、時刻は 11時20分
竹芝ターミナルのベンチで昼食休憩をとった。

浜松町駅 竹芝駅

一度も利用したことのない駅、田町。

田町駅

京浜道路沿いにある 高輪ゲートウェイ駅は現在工事中
2025年3月27日に完成予定だそうだが、果たして間に合うのだろうか?

高輪ゲートウェイ駅

品川駅、大崎駅と進む。

品川駅 大崎駅

五反田駅、目黒駅へと続く。

五反田駅 目黒駅

品川、大崎、五反田、目黒を過ぎ、ついに恵比寿へ到着。

恵比寿駅

その後、 渋谷、原宿と進むにつれて人が多くなったため、駅前での写真撮影は割愛 した。

山手線一周、完走!

9時に飛鳥山公園を出発し、14時30分に山手線一周を達成して帰宅
以下が今回のライドデータだ。

項目
距離51.88km
獲得標高310m
移動時間3:35:25
平均速度14.5km/h
最高速度44.1km/h

ちょうど 10年前にTREK FX 7.4を購入 した際、山手線一周に挑戦したことがある。
その時は 夏の暑い日 で、とにかく初めてのクロスバイクにテンションが上がり、色々と都内を走り回ったのを覚えている。

あの頃は「山手線一周は大変だった」という記憶しかなかったが、 10年後の今では余裕で走れるようになった
これは成長の証だろう。もちろん、 シングルスピード化したおかげというわけではない と思うが、軽量化による恩恵も感じた。

山手線は意外に坂が多いが、今回の ギア比(38T × 15T)でもほとんど問題なし
唯一、 1分だけ押し歩きをした が、それも東京マラソンのコースを横断するためだったので、結果的にはちょうど良かった。

改めて思うのは、 山手線一周は意外と短い ということ。
自転車ならあっという間に着いてしまうし、歩いても隣の駅までの距離はそれほど長くない。
もし 未経験の方がいれば、一度自転車で回ってみるのもおすすめ だ。

そして、無事に飛鳥山公園へゴール!