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【XYペンプロッター制作④】Grbl v0.9とCNCjsのインストール

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Toshihiko Arai

はじめに

こんなこと、やります。 - Grbl v0.9をArduinoに書き込む - CNCjsをmacOSへインストールする - CNCjsでX軸のステッピングモータを動かしてみる

Grbl v0.9をArduinoに書き込むまで

ここではGrbl v0.9をダウンロードし、Arduinoに書き込むまでを解説します。

Grbl v0.9ライブラリのインストール

こちらのページから、Grbl v0.9のzipファイルをダウンロードします。 https://github.com/grbl/grbl

ダウンロードしたzipファイルを解凍します。解凍された「grbl-master」の中にある「grbl」というフォルダだけを、Arduinoのlibrariesディレクトリへ移動させます。

ちなみに、Arduinoのlibrariesディレクトリの場所は、Arduino IDEのメニューの「Arduino」→「Preferences…」→「Sketchbook location:」に記載されているパス下にあります。

Arduino IDEを再起動し、「Sketch」→「Include Library」→「grbl」が追加されていればOKです。

config.hの変更

今回のプロジェクトはXYプロッターです。よって、Z軸は使いません。 デフォルトでは、ホーミング(機械原点復帰)する際に、Z軸もゼロ点合わせしようとするため困ったことになります。 Z軸を使わない場合は、先ほどのgrblフォルダの中にあるconfig.hをエディタで次の編集します。

#define HOMING_CYCLE_0 ((1<<X_AXIS)|(1<<Y_AXIS))  // ←追記する
// #define HOMING_CYCLE_0 (1<<Z_AXIS)                // ←コメントアウトする
// #define HOMING_CYCLE_1 ((1<<X_AXIS)|(1<<Y_AXIS))  // ←コメントアウトする

もちろんZ軸を使う場合は、この編集作業をおこなう必要はありません。

GrblをArduino Unoへ書き込む

さいごに、GrblライブラリをArduino Unoへ書き込みます。 Arduino IDEのメニューから「File」→「Examples」→「grbl」→「grblUpload」を開きます。

パソコンとArduinoをUSBで繋ぎ、スケッチをそのままArduinoにアップロードすれば完了です。

これでArduinoをGコードで動くCNCマシンにすることができました。CNCシールドの配線などは をご覧ください。 ArduinoへGコードを送信したりするためには、パソコンにアプリケーションを入れる必要があります。これまでは、GRBLコントローラというソフトを使ってきましたが、少し古くて使いづらいので定評のあるCNCjsをmacOSにインストールします。

CNCシールドV3.00をGrbl v0.9で使う場合の注意

ここでひとつ、CNCシールドV3.00をGrbl v0.9で使う場合の注意点があります。Grbl v0.8では問題なかったのですが、Grbl v0.9では画像のように一部端子の割当が変わってます。 Grbl v0.9では、スピンドルがPWM制御により可変可能になったので、ArduinoボードD11に割り当てられました。また、リミットスイッチのZ軸がD12ピンに割り当てられてます。CNCシールドV3.00でGrbl v0.9をインストールした場合は、スピンドルやZ軸の端子にご注意ください。

CNCjsのインストール

ここからは、CNCjsをmacOSへインストールします。

▼ こちらのページからmacOS用のdmgファイルをダウンロードします。 https://github.com/cncjs/cncjs/releases

ダウンロードしたdmgファイルをクリックして、アプリケーションを移動しインストールします。

とりあえずCNCjsを使ってみよう

それではさっそく、CNCjsを使ってみましょう。

Grblに接続する

CNCjsを起動すると、インターフェースの美しさに感動します。(GRBLコントローラとはエライ違いです!)

ArduinoとパソコンをUSBケーブルで繋ぎ、左上の「Port」でインタフェースを選択します。ここはArduino IDEと同じですね。Grbl v0.9の場合、Baud rateは115200のままでOKですが、Grbl v0.8の場合は9600に設定してください。

つぎに「Open」ボタンを押して、Arduinoと接続します。すると、Consoleウィンドウにバージョン情報や初期設定値が表示されるはずです。

X軸を動かしてみよう

CNCシールドのX軸にステッピングモータを取り付けた状態で、たとえば次のコマンドを実行してみましょう。

G01 X100 F100

画像のように「error: Alarm lock」が表示されてコマンド実行できない場合は、$Xを入力してアラームロックを解除してあげます。その後、ふたたび先ほどのコマンドを入力してみてください。X軸のステッピングモータが回転するはずです。

とりあえず今回は簡単な操作のみで終わります。次回は、リミットスイッチを取り付けてホーミング(機械原点復帰)に挑戦です。

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